2020/05/30

大好きなお店の話をするよ!

大好きなお店の話をするよ!

2002年ころ。
はじめはぷらっと入ったんだよね、一人で。

ドア入ったら、隣の人と肩がくっつくようなカウンター席が5,6。くるっと左に振り向くと、テーブルが1つ。
ほんとうにこぢんまりとしたそのお店の、どこかホッとする、でも適度な距離があるあたたかさが好きで。夜や秋冬がよく似合う感じ。

パスタも美味しいけど珈琲はとても好みの味で、チーズケーキも好きだった。
全部がぱしっと好みに入ってくる味ってわけでもないんだけど、でもなんていうか、好きなんだよね。
何人か、友達連れてったな。みんな気に入ってくれて嬉しかった。

古いビルだったから、あるときビルの都合でお店が閉じて。どうしてもまた行きたくてネットで探した。再開しているという記事を見つけたときの嬉しさ!

新しいところは少し広くなって、その分、カウンターに女性が立つようになった。

ちょうど移転の頃、私も家を出て今の夫と住み始めた。そのころの私は(まだ入籍はしてなかったけど)結婚する女性が「ふらっと」「一人で」「突然」出かけるのはNGだと思っていたので、自然とお店に行く回数も減っていって、

それでも秋になると「行きたいなあ」と思った。
少し寒くなり始めた秋の夜、比較的早くクローズする小町通りを夜遅くに歩くのは、いつも混んでる小町通りを独り占めしてる気分も手伝って、とても素敵な気分になるのだ❤

そうそう、ここで白ワインの美味しさを教えてもらった。当時私は日本酒を絶賛開拓中で、他のお酒はほとんど知らなかった。

夜、テーブル席でパスタを頼んだときに、なんとはなしに「ワインはわからない」とぽろっと話したら、日本酒を飲むならこれがいけると思う、と言って出して下さった白ワインの、まあ美味かったこと❤これはいける、と嬉しくなった。そのあと会社の人にシュヴァルツェカッツを教えてもらって、これはこれで飲みやすくてしばらくハマったっけ。

いつも、リラックスして過ごしていた。カウンターの横にさりげなく並んでいる本を読んでみたり、カウンターのお姉さんと話したり、一人で物思いにふけってみたり。ほとんど一人で行ったけど、新しいこちらにも何度かは友達と一緒に行ったなあ。

そうそう。チーズケーキのお皿も素敵なの。

驚いたのが、行く頻度が減っているのに、そうして、カウンターのお姉さんとは前のお店でオーナーとお話ししていた時ほどあれやこれやと細かいことまで話さないのに、1年ぶりに行っても「お久しぶりですね」と覚えておられることだった。「覚えちゃうんです」とあたりまえのご様子だったけど、すごい特技だと思う。



そのうち私はキネシオロジーに夢中になって、ここ数年は秋にも行っていない。

今あらためて考えると、結局移転前のあの雰囲気が本当に好きだったのだと思う。

私は、街や出先で、旅先で、あたたかくて美味しくて畏まりすぎないカジュアルさがある、いい感じの飲食店を探す嗅覚が突出している。
味だけでいうと、もっと高級で有名なお店はたくさんあるけれども、人間味やあたたかさやしんと自分に戻れるようなお店をたくさん知っているし、これからもたくさん見つけるだろう。
ここもまさにそんな感じ。

そしてその嗅覚は家に安心とHOME感を持てずに育った私の、恩恵だと思う。


location >> JR鎌倉駅から小町通りを八幡宮方面へ。左手のおせんべいやさん『鎌倉壱番屋』を過ぎ、聖ミカエル教会を過ぎて次の角をそのまま直進して左の2軒目、古くて黒い屋根の家にオレンジの壁のロゴ、2階。

0 件のコメント:

コメントを投稿